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ハンガリー日本語教育シンポジウム2015

 

【午前の部・基調講演】

時間:10:00~12:00(9:30受付開始)
会場:エトヴェシュ・ロラーンド大学
住所:1088 Budapest Múzeum krt. 4/A 教室:A棟329教室

テーマ: 文法のためのコミュニケーションから、 コミュニケーションのための文法へ

講師:
小林ミナ教授(早稲田大学大学院日本語教育研究科)
専門は、教育文法と言語習得。日本語教育を「コミュニケーション」と「言語」の2つのキーワードから考える。著書に『日本語教育の過去・現在・未来―第3巻文法/第5巻教室』『外国語として出会う日本語』等がある。

概要:
日本語教育を「コミュニケーション」「言語」「文法」といったキーワードから考えます。「日本語を学ぶ」というのは,教科書の文法記述や教師の文法説明を丸暗記して再生するだけの受動的・静的な営みではなく,周囲の日本語をリソースとして取りこみながら,頭の中に「日本語のルール(=文法)」を自ら構築していく,きわめて能動的・動的な営みです。コミュニケーションを支える一要素として言語・文法を見直し,そのような営みを支援するため研究,教育実践について考えます。

 

【午後の部・研究発表/実践報告】
時間:14:00~17:00
会場:カーロリ・ガシュパール・カルビン派大学
住所:1088 Budapest, Reviczky u.4. 教室:318号室
ハンガリー日本語教師会/カーロリ・ガシュパール・カルビン派大学
/エトヴェシュ・ロラーンド大学/国際交流基金ブダペスト日本文化センター共催

【発表題目及び概要】
1、小野久禎
「日本語統語論研究のハンガリーにおける日本語教育現場への応用-直接受身文からの考察」
受動態がないハンガリー語母語話者にいかに日本語の直接受身文を教えるべきか。本発表では、日本語統語論における受動態の研究成果を紹介し、それをいかに教育現場に応用するかを考える。そして、そこにはどのような問題があるかを指摘する。

2、相川弓映
「ICTを活用した漢字教材開発―自律的な学びを目指して―」
情報通信技術(ICT)が発達した現代、日本語教育においてもICTを活用することで、教育の可能性が広がるだろう。そこで、本発表ではICTを活用した漢字教材開発過程を紹介し、学習者が漢字を自律的に学んでいくための支援について考察する。

3、マルコ・ラースロー
「協働を取り入れた読解授業改善の試み」
本発表では、中級レベルの読解授業に協働を促すグループ活動を取り入れた授業改善の試みについて報告する。

4、内川かずみ
「日本人と話しながら日本語のしくみを勉強する授業 -NSとNNSがそれぞれの視点から対等に日本語について考察する活動の試み-」
日本人ゲストと一緒にグループ活動をしながら日本語のしくみについて考える授業を行った。本発表はその実践報告である。母語話者(NS)と非母語話者(NNS)の間では上下の関係が固定化されやすい。日本語のしくみについてNSとNNSがそれぞれの視点から考え、両側から問題解決に挑んだり発見したりすることで、浅い関係から一歩深い対話につながるような、対等な関係を作り出す活動を試みた。

5、木村麻規子
「2015年アルザス研修報告及び、高校での『まるごと』導入への試み」
ハンガリーには『できる』があるのに、なぜわざわざ教科書を『まるごと』に変えたのか。学習者を中心に据えた日本語教育を目指して、新タイプの教科書『まるごと』を導入するまでの過程を説明し、アルザス研修と、導入後現在までの様子を報告する。


【お申し込み方法】
以下のサイトにアクセスして、必要事項をご記入ください。
http://goo.gl/forms/ICrguHoSW2

【連絡先】
相川弓映:aikawa@jfbp.org.hu
ハンガリー日本語教師会/カーロリ・ガシュパール・カルビン派大学/
エトヴェシュ・ロラーンド大学/国際交流基金ブダペスト日本文化センター共催

 

最終更新日:2023年1月7日